ソフトバンクの孫正義氏は

自然再生エネルギーの他に

以前から「電子教科書」に力を注いでいます



2010年12月3日にustreamで配信された

田原総一郎氏との対談

「電子教科書は日本を救うか」の内容が面白いので

12月8日から6回にわたって

講談社現代ビジネスのサイトに掲載された内容から抜粋と要約




少し長いので

まずは、1回目の掲載から・・・




田原:日本でいちばんクラウドの最先端にいらっしゃるのは孫さんでしょう。
    
   
    今日はそのへんからまずお話をお聞きしたいと思います。



孫:これまでは会社でいえば社内にサーバーがあって、


  それにパソコンが繋がっていた。


  自宅でいえば自宅にあるパソコンで、

  
  その中のソフトやデータを使ってそのまま仕事をするということでした。

 
  これが変わった。



  ネットワークの上に全部まとめてある情報の固まり、


  それを世界中の人々が、


  まるで直接、会社の中でアクセスしているように、


  自宅の中でアクセスしているように、


  一瞬でその情報を手に入れることができる。




  ・・・ありとあらゆる情報が入る。


  ・・・「医療クラウド」という形でできると、


  日本中の病院、しかも大病院だけではなくて、

  
  小さな町のクリニックで受けた検査も、


  共通の一つの巨大なデータセンターに


  すべての病院の情報が入っている。



  ・・・検査なら検査ばかりする巨大な高い


  何億円、何十億円する検査システムがあるところで

  
  人間ドックとか受けて、


  その結果を町のお医者さんがクラウドから引き出して、


  そこでホームドクターのような形で検査結果を見ながら診断できる。

  ・・・例えば自動車業界で言えば自動車業界全部の


  あらゆる部品がすべて入っている。


  どこの整備工場でいま車検のスロットが空いてますとか、


  整備担当者の誰々が空いてます、


  ・・・なんて情報が共有できる。

  旅行に行くのでも、



  楽天トラベルもヤフートラベルも、JTBHISも、


  いろんな情報が全部「旅行業界クラウド」で調べることができる。



田原:ユーザーにとってはとってもいい・・・でも、


   企業にとって見るとね、優劣がなくなっちゃうと商売にならない



孫:上手に使いこなせる企業と、後ろからついて行く企業の差が出てくる・・・

  ・・・今までは・・・大企業であるが故のメリットだったのが・・・。

  ・・・今度は町の工場だとか町の中小企業でも、


  大企業と同じだけの情報武装ができる。


  同じように病院だって、大病院でも必ずしも力のある先生ばかりとは限らない



田原:情報も、ユーザー、患者に分かる・・・例えばがんセンターならこの医者はいいと。



孫:「見える化」が始まる・・・


  これからは資本があるところが強いというより、


  情報を上手に活用できる人々が強い。


  情報の民主化みたいなものができて、


  従って中小企業でも、


  あるいは個人のお医者さんでも優れた能力さえあれば、


  あるいは情報を活用する力があれば、


  大資本と互角に戦える時代が来た



  ・・・一つひとつを作る能力、


  真面目にしっかりとした壊れないものを作るのは


  日本の企業はいまだにすごい。


  ですけれども、それをもって世界に打って出るという攻めの部分が


  だいぶ弱まりました


田原:よく言われているのは「日本は技術は高い、しかし商売がやたらにヘタだ」と。

孫:教育に関わることなんで・・・


  ・・・なぜIT教育が必要なのかという思想・・・



  ・・・アメリカで・・・卒業検定試験を受けた・・・そのときの試験に出てきた・・・


田原:あ、アメリカの南北戦争。



孫:アメリカでは奴隷を解放するかしないかの戦争ではなくて


  ・・・農業社会の枠組みの国家から工業社会の枠組みの国家にパラダイムシフト


  ・・・これがシビライゼーション、つまり文明開化。


  農耕社会から工業社会に切り替わるシビライゼーション、


  文明国家に変えると。


  従って国家の憲法、規制、教育、全部を切り替えると。


  シビルウォーって日本ではそういう単語を聞いたことがなかったんです。

田原:枠が変わると。


孫:検定試験の会場で試験の問題を見て試験の最中に僕は初めて認識した。

  ・・・日本の学校の教科書では・・・教えてない。



  だから幕末の明治維新というのは・・・本当の枠組みは・・・




  農業に立脚した国家から、


  工業に立脚した国家に変わるというパラダイムシフトなんですね。


  アメリカのシビルウォーつまり南北戦争も、


  日本の幕末の明治維新も実はまったく同じテーマ・・・。


  今まさにわれわれが直面しているのは・・・


  一つ目の箱が農耕社会という箱、


  二つ目の箱が工業社会という箱、


  今度は三つ目の箱として情報社会がやってくる・・・


  この情報社会という新しい社会の枠組みで、


  ここに乗り移れるか乗り移れないか、


  この思想の戦いだと僕は捉えています。

田原:情報社会と工業社会はどこが違うのか

孫:人間の体で言えば頭を延長させるのが情報革命です。


  人間の体で何が一番大切か。やっぱり筋肉よりはね・・・。


  筋肉は義手とか義足が付けられます。


  でも頭を変えちゃったら別人になっちゃいます。


  ・・・いちばん付加価値の大きい部分といったら頭でしょう。


  ・・・要するにマイクロコンピュータで、


  それが心臓部として計算をし、


  そして記憶を司るメモリチップに記憶させて

 
  、口とか目とか耳に相当するコミュニケーションということで通信。


  ・・・情報革命の三大キーテクノロジーといえば、


  マイクロコンピュータのCPUと記憶のメモリチップと伝達をする通信。


  この三つの要素で、これが過去30年間で百万倍になった・・・


  次の30年間でもう一回百万倍の進化を遂げるんです。

田原:30年ということは、孫さんがアメリカにいらしてから今までに百万倍。

孫:筋肉革命から頭脳革命つまり情報革命です。


  この情報化社会を迎えるに当たって、


  さて日本はどうするんだと。


  ・・・大きな分かれ目です。


  ところが、これは話をしても分からん人がいるわけですよ。


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