日本で介護事業を行っている民間企業で
順調に業績を伸ばしている
ニチイ学館
先日中国の高齢化事情を紹介しましたが
早速ニチイ学館が
中国に進出するとのこと
(2011年9月21日キャリアブレイン記事より)
まづは
福祉用具事業から参入して
日本から
車椅子等を輸入
また現地工場からも仕入を行う
また
ニチイが得意とする
教育研修を活かした販売員研修を行い
製品の受注や輸出販売も行う
2013年に営業拠点を開設
2015年に売上10億円を目標
中国市場の動向を見て
引き続き新たな事業展開を検討していく
とのこと・・・
ニチイ学館が海外で成功して
中国でさらに介護サービスを提供していくようになった場合は
日本の介護システムが
中国で試されることになります
中国での人材育成がうまくいって
日本の介護サービスの規制緩和が進んだ場合
中国で余っている人材を
日本の人材不足の
介護サービスに組み込むことは
理論的には可能です
しかし・・・
現在でもなかなか規制緩和が進まない状況で
中国との関係も複雑なので
難しいかなぁ~
しかし
高齢化社会は
世界中で普遍的に進行しているのですから
介護が産業として
海外進出することは
当たり前で
電力や環境と同じように
重要な問題であることを
変わりがありません
もっと
みんなで考えて
お金をかけて
便利で快適な介護サービスを
提供できるシステムを
構築していく必要があります
介護サービスの社会資源を整備することには
大変なお金がかかります
著名な経済学者の池田信人氏の
ブログによると
現在の日本の財政再建の
最も重要な問題は
年金特別積立の800兆円を超える不足で
社会保障の消滅の可能性を指摘されています
増税で対応するつもりでしょうが
社会保障の問題は見通しを立てておかないと
大変なことになります
日本の「社会保障」にかける財政に余裕がなく
介護サービスを民間と地域に
重点を移そうとしている現状で
ニチイ学館が中国で事業を始めることは
介護を巡るダイナミズムの大きな変化が
始まっていることを表しています
介護「サービス」を提供していくうえでの
「サービス産業」としての競争が始まる
厳しい時代に突入していくことは
避けられないようです
介護サービスの質への評価を
何処まで丁寧に
汲み取っていくか・・・
質より量の確保を優先している状況で
しわ寄せがくるのは
利用者と現場です
present:sevens luck